利根中央病院総合診療科における初診外来研修
方法・目的
- 内科系の初診および受診科が不明な患者さんを診る。
- 系統立てて鑑別診断できるようになる。
- 週1単位 初診外来を指導医と担当する。
初診外来研修の必要性
- 1. 一般外来は、救急外来・病棟診療とはまったく別物である。
- 2. 救急外来との違い…救急外来は翌日まで大丈夫ならとりあえずオーケーというスタンスだが、初診外来はほとんどの患者は軽症が多く、緊急性が一見無いように見えるため、救急外来と同様の診方だと、隠れて見えにくい危険性を見落としてしまう。
- 3. 病棟の新患診察との違い…入院患者は鑑別が特定されていることも多く、診断が付いていなくても常に病棟へ確認に行けるなど、時間的余裕などから、限られた時間内に“帰宅判断”、“入院判断”という決断を下すプロセスを積めない。
- 4. 一般外来は、限られた時間内に、ほとんど自然に治る“帰宅可能”の患者の中にいる、“帰してはいけない患者”に気づく能力が必要。
- 5. 救急外来・病棟とは違った決断のプロセスを学ぶ。
理由
初診外来研修は、救急対応とは違った意味の限られた時間内に、初診外来(walk in)=軽症という概念を捨て、“頻度の高い疾患と重篤な疾患から考える”という基本的な思考プロセスの形成、そして、的確な治療方針の決断を下す決断プロセスを育成するための研修フィールドである。