プログラム・研修目標

プライマリケアから専門医療まで
指導医人口約9万人、東京23区と同等の面積を持つ医療圏の中核を担う総合病院として、現在そして未来に向け担うべき医療とは何でしょうか。都市部における医療の集約化、重点化が進む中、医療過疎地域を支える総合病院の役割は大きいものがあります。
非常勤の専門科医師と連携した外来や病棟診療、夜間帯を中心とした小児科医師不在時の小児診療、救急救命センターがない医療圏での2.5次救急診療、開業医も高齢化した地域での在宅医療。多種多様な疾患に加えて、様々な生活社会背景を持った症例の数々・・・。
そんな地域で自分が何をすべきなのか。また、何ができるのかを考えることができる場所。それが当医療圏にはあります。都市部における専門医療とはまたひとつ違う側面を持つ、山間部の専門医療とは何かに気づくことができる研修医教育を目標としています。

必須ローテート科募集人数6人
プライマリ・ケア能力の習得を目指した研修プログラム

(例)研修プログラム
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
1年目 専門科 導入期 総合診療科 内科(選択) 外科 小児科
当直
救急
外来
1st Stage
見学
2nd Stage
指導医の監視下で研修医が診察
3rd Stage
別室待機の指導医に状況報告
2年目 専門科 産婦人科 整形外科 精神科 地域医療 小病院研修
(内科・外科・小児・地域から選択)
選択 総合診療科
当直
救急
外来
4th Stage
帰宅・入院などの判断に迷った場合に、指導医に相談

※外来研修(4週間必修)は、地域医療研修(診療所)で履修する。(総合診療科・外科・小児科での外来研修も可能)

初期研修は医師としての土台固め
~Generalistの育成をすすめます~

Generalist育成の視点

ER(救急外来)
2年間通じて1次から2.5次の救急症例を経験し、的確なトリアージ、初期対応を学ぶ
HCU(重症管理)
呼吸・循環・全身管理を行いながら各専門科との連携を学ぶ
病棟管理
入院診療中心の診断学、幅広い分野にわたる知識、臓器別にこだわらない病態管理を学ぶ
主治医としてマネジメントする能力を磨く
外来研修
系統的な問診、診察から鑑別診断を考え、患者さんの背景と合わせてマネジメントする力を養う
短時間で必要な情報を聞き出す能力を磨く

多彩な症例

症例広大な利根沼田医療圏における唯一の総合病院として、地域の各医療機関からの患者紹介も多く、救急患者も当院に集中するため多彩な症例が集まる。熊咬傷、ダニ咬傷、ツツガムシ病など地域特性を反映した疾患も多い。さらに、利根沼田地域は、北関東随一のスキーリゾート・観光産業発展地域であり、スキー・スノーボード外傷、山岳外傷、旅行者急性疾患など、この地域ならではの症例を多数経験することができる。
このように多種多様な疾患に加えて、さまざまな生活社会背景を持った症例を研修中に経験できるため、プライマリ・ケアを学ぶのに適した環境といえる。
また、当院はひとりの患者さんの急性期医療から地域の医療機関と連携した慢性期医療まで担っており、地域における患者動線が追えることも医師研修の魅力である。

実践で動けないと初期研修した意味がない
3年目からあなたは即戦力

当直・外来研修のステップアップイメージ

当直・外来研修のステップアップ

病棟主治医力開発のステップアップイメージ

病棟主治医力開発のステップアップ
ポートフォリオ

研修終了後、どんな自分になりたい?
ポートフォリオを通して目標と到達状況を指導医と確認

2年後のあなたは、即戦力として頼られる存在に。研修終了後、どんな医師になっていたいですか?
当院では、研修医ポートフォリオを導入し、研修の目的や具体的な個人目標を設定し、実際の到達状況などを毎月指導医とともに確認しています。ポートフォリオを活用することで、一方的な指導だけではなく、研修医が学びたいことと指導医が伝えたいことをすり合わせながら研修を進めることが可能です。

TEACHING+COACHING臨床研修メディカルコーチングで研修をサポート

  • 目標設定
  • 計画立案
  • 大量行動
  • 振り返り

研修のサポート体制

チューター制度

チューター制度

研修継続に大切なのは自身の精神面を安定的に保つこと。研修医の精神面のサポートを目的にチューター制度を採用し、定期的な精神面の評価と振り返りを実施している。

研修担当専任事務が全面バックアップ

専任の研修担当事務を配置し、初期研修プログラムの相談や、スケジュール変更、研修や業務に関するさまざまな要望などに対応している。よりよい研修生活が送れるよう全面的なバックアップ体制を整えている。